超絶技法を可能にしたもの

 

若冲の絵は、鮮やかで豪華な発色と、精緻な筆さばきで、「超絶技法」とか「神技技法」と呼ばれます。

この若冲独特の色彩表現を可能にしているのは、

①.非常に質の高い絹地と、

②非常に高価な岩絵の具(日本画の絵具のこと)

③そして、裏彩色(うらざいしき)という技法でしょう。

 

裏彩色は、読んで字のごとく、「絹地の生地の裏から彩色すること」です。

 

表からの彩色と、裏から絹地を通って発色する彩色とが、細かく細かく計算されつくりている、若冲が実践した「神業」です。